岡山でしか買えない日本酒8選|地元限定の銘酒を徹底紹介
岡山でしか買えない日本酒8選を紹介します。
- ①御前酒 純米 美作(辻本店)
- ②加茂五葉 大吟醸酒(多胡本家酒造場)
- ③萬年雪 森田大吟醸 プレミアム(森田酒造)
- ④かもみどり 純米酒(丸本酒造)
- ⑤竹林 かろやか(丸本酒造)
- ⑥嘉美心 純米大吟醸(嘉美心酒造)
- ⑦十八盛 朝日純米大吟醸(十八盛酒造)
- ⑧燦然 特別純米 雄町(菊池酒造)
それでは、一つずつ紹介していきますね。
①御前酒 純米 美作(辻本店)
岡山県真庭市勝山で200年以上の歴史を持つ「辻本店」が醸す『御前酒 純米 美作』。
このお酒の特徴は、まさに“地元の風”をそのまま閉じ込めたような優しい旨みとキレの良さ。使用しているのは岡山県産の酒米「雄町」。日本酒通なら誰もが知る、岡山発祥の酒米です。
口に含むと、ふんわりとした米の旨みが広がり、後味はスッと消える。食中酒として理想的で、和食全般にマッチします。特に地元では「黄ニラのおひたし」と合わせる人が多いとか。
また、「御前酒」は勝山の町並み保存地区にある蔵で造られており、蔵元見学も可能。観光がてら立ち寄って限定ボトルを買うのもおすすめですよ。
②加茂五葉 大吟醸酒(多胡本家酒造場)
津山市加茂町に蔵を構える「多胡本家酒造場」は、江戸時代から続く老舗蔵。
『加茂五葉 大吟醸』は、岡山県産の山田錦を使用し、低温でじっくり醸された一本です。香りはメロンやリンゴのようにフルーティーで、飲むたびに清涼感が広がります。
辛口ながらも丸みのある味わいで、「地酒=重たい」というイメージを覆す軽快さ。地元では祝い事の席や贈答品として選ばれることが多い逸品です。
③萬年雪 森田大吟醸 プレミアム(森田酒造)
津山市の小さな町にひっそりと佇む「森田酒造」。創業はなんと江戸時代後期。まるで時間が止まったような古風な蔵です。
『萬年雪 森田大吟醸 プレミアム』は、地元でもなかなか出回らない超希少酒。華やかな吟醸香に包まれ、ふくよかで丸みのある旨み。喉を通る瞬間、まさに“雪解け水”のような透明感があります。
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④かもみどり 純米酒(丸本酒造)
浅口市鴨方町の「丸本酒造」は、環境にもこだわるサステナブルな蔵元。
『かもみどり 純米酒』は、冴えた辛口とほんのり香る吟醸香が特徴です。後味がスッキリしていて、何杯でも飲める「食中酒の王道」といえる味わい。
特筆すべきは、蔵の地下から湧き出る「鴨方の名水」。この清らかな水が、酒の透明感を際立たせています。
県外ではあまり見かけないため、岡山旅行中の“おみやげリスト”に絶対入れておきたい一本です。
⑤竹林 かろやか(丸本酒造)
同じ丸本酒造の「竹林」シリーズは、岡山を代表するブランドの一つ。
その中でも『竹林 かろやか』は、名前の通り軽やかで爽やかな大吟醸。女性ファンも多く、香りは白桃のようにフルーティー。
冷やすと華やかさが際立ち、ぬる燗にすると米の旨みがふくらむ。まさに“万能酒”です。
竹をモチーフにしたデザインボトルも美しく、贈り物にも最適。旅の思い出として飾っておきたくなるほどの美酒ですよ。
⑥嘉美心 純米大吟醸(嘉美心酒造)
浅口郡寄島町にある嘉美心酒造は、“甘口の名蔵”として全国的に有名。
『嘉美心 純米大吟醸』は、やや甘口寄りながらも、米の旨みがギュッと詰まった贅沢な味わいです。
特に瀬戸内の魚料理との相性が抜群。刺身や煮付けと合わせると、まるで旨味が掛け算されたような幸福感があります。
⑦十八盛 朝日純米大吟醸(十八盛酒造)
倉敷市児島で地元に愛される「十八盛酒造」。
『朝日純米大吟醸』は、岡山原産の「朝日米」を100%使用した希少な日本酒。穏やかで深みのある香りと、上品なコクが楽しめます。
“地元米×地元水×地元技術”という、岡山らしさが凝縮された一本で、県外ファンの間でも「幻の大吟醸」として知られています。
もし倉敷美観地区を訪れるなら、ぜひ酒蔵まで足を運んで手に入れてみてください。
⑧燦然 特別純米 雄町(菊池酒造)
倉敷市にある菊池酒造が手掛ける『燦然 特別純米 雄町』は、“雄町米の真骨頂”と呼ばれる定番酒。
旨味がしっかりしていて、舌に残る深みが心地よい。冷やでも燗でも楽しめる万能タイプです。
“飲み飽きない純米酒”という言葉がピッタリで、地元では毎日の晩酌酒として人気。
派手ではないけれど、ずっと寄り添ってくれるような優しい一本です。
岡山の地酒が愛される理由5つ
①雄町米のふくよかな旨味
岡山の日本酒を語る上で、絶対に外せないのが「雄町米(おまちまい)」です。
雄町米は、1859年に岡山市で発見された酒造好適米で、“日本最古の酒米”とも呼ばれています。今や全国で人気の「山田錦」や「五百万石」なども、この雄町をルーツに持つとされているんですよ。
特徴は、粒が大きくて柔らかく、酒にすると旨味がしっかりと出ること。これが岡山地酒特有の“まろやかで奥行きのある味わい”を生み出しています。
特に、御前酒や燦然、竹林などはこの雄町米を使い、独自の発酵法で個性を引き出しています。つまり、岡山の酒が“ふくよかで旨い”のは、土地の米が特別だからなんです。
②名水と清らかな自然環境
岡山は「晴れの国」と呼ばれるだけあって、気候が穏やかで水が美しい地域です。
県北部には旭川、吉井川、高梁川といった清流が流れ、地下水もミネラルをほどよく含んでいます。この“軟水寄りの中硬水”が、日本酒造りに理想的な水質なんです。
たとえば、丸本酒造では自社の地下水を使用し、蔵の敷地内で仕込み水を確保。辻本店も同じく、真庭の山々からの湧き水を仕込みに使っています。
こうした自然の恵みが、岡山の酒を“澄んだ味わい”にしてくれているんですね。
③職人杜氏の伝統技術
岡山の地酒には、「備中杜氏(びっちゅうとうじ)」と呼ばれる職人たちの技が生きています。
彼らは何世代にもわたって酒造りを受け継いできたプロ集団で、気候・水・米の特徴を熟知しています。手作業での麹づくり、温度管理、発酵の見極め…どの工程もまるで芸術のようです。
特に辻本店や嘉美心酒造は、伝統を守りながらも現代の嗜好に合わせて改良を重ねており、“昔ながらの手造り×モダンな香り”を両立しています。
一口飲めば、その土地の風景がよみがえるような温かさがありますよ。
岡山でしか買えない日本酒の入手方法3選
①蔵元や酒蔵直売所で購入
一番確実なのが、蔵元(酒蔵)に直接足を運ぶ方法です。
岡山の酒蔵は見学を受け入れているところが多く、見学後にしか買えない限定ボトルを販売していることも。
各蔵の直売所では、試飲もできることが多く直接話を聞けることも。まるで酒好きにとっての“聖地巡礼”ですね。
アクセス例は以下の通りです👇
| 蔵元名 | 所在地 | 特徴 |
|---|---|---|
| 辻本店(御前酒) | 真庭市勝山116 | 町並み保存地区の中にある歴史ある蔵 |
| 丸本酒造(竹林・かもみどり) | 浅口市鴨方町本庄 | 環境循環型の蔵。美しい竹林が印象的 |
| 嘉美心酒造 | 浅口郡寄島町 | 海風を感じる穏やかな蔵。見学可 |
どの蔵も、岡山らしい自然の中にあり、酒造りの風景を感じながら買えるのが魅力です。
「旅の目的に酒蔵を入れる」——これこそ、岡山の地酒の正しい楽しみ方ですね。
②岡山駅・空港の限定ショップ
「時間がない」「蔵までは行けない」という人におすすめなのが、岡山駅や岡山空港の地酒コーナー。
岡山駅の新幹線口(さんすて岡山)には「地酒ストリート」と呼ばれるコーナーがあり、辻本店・菊池酒造・嘉美心酒造など県内主要蔵の限定ボトルがズラリ。
また、岡山空港の「おみやげ街道」では、“空港限定ラベル”の日本酒も並んでいます。出張帰りや旅行の締めくくりに、サクッと買えるのが便利ですよ。
③地元百貨店・専門酒店で探す
最後は、岡山市内や倉敷市にある地元百貨店・酒店を巡る方法です。
岡山天満屋、倉敷天満屋などの百貨店では、季節ごとに「岡山地酒フェア」を開催しており、限定酒や季節限定の生酒も登場します。
また、岡山市の老舗酒店「平上三蔵商店」では、地元の限定酒が豊富。特に“萬年雪”や“燦然”のプレミアムボトルはここでしか手に入らないこともあります。
店主が直接蔵元とやり取りして仕入れているため、品質も抜群。まるで“地酒の宝庫”のようなお店です。
旅のスケジュールに合わせて、「蔵 or 駅 or 酒店」どこで買うかを決めるとスムーズですよ。
岡山地酒に合うおすすめ料理6選
岡山地酒に合うおすすめ料理を6つ紹介します。
岡山の地酒は、地元食材と合わせることで本領を発揮します。どれも“地の酒×地の味”の最強コンビなんですよ。
①瀬戸内の鯛と白身魚
岡山といえば、なんといっても瀬戸内の鯛。地元では「鯛の刺身」や「鯛めし」が特に人気です。
そんな繊細な白身魚に合わせたいのが、『竹林 かろやか』や『加茂五葉 大吟醸』のようなフルーティーな大吟醸タイプ。
冷やして飲むと、吟醸香が鯛の上品な脂と絶妙に絡み、口の中でまるで“潮風と果実”が交わるような味わいになります。
地元の割烹や旅館でも、鯛の刺身と地酒の組み合わせは鉄板。まさに“瀬戸内の黄金ペア”です。
食べるたびに、潮の香りと共に日本酒のまろやかさがスッと広がっていきますよ。
②黄ニラの卵とじ
岡山の特産野菜「黄ニラ」は、やわらかな香りと甘みが特徴。
この黄ニラの卵とじには、『御前酒 純米 美作』のような辛口でキレのある酒がぴったりです。
卵のまろやかさと、黄ニラの独特の甘みをキリッと締めてくれる辛口純米。食事のテンポを軽快にしてくれる一本です。
実際に岡山市内の居酒屋では、「黄ニラ×御前酒」は定番コンビとして人気。県外の人にもファンが多いんですよ。
③ママカリの酢漬け
「ママカリ(サッパ)」は、岡山県民の食卓には欠かせない魚。酢漬けにしたママカリは、さっぱりしていて何個でも食べられます。
この酸味と相性抜群なのが、『燦然 特別純米 雄町』。
雄町米のまろやかな旨味が、ママカリの酸味を包み込んで、まるで“甘酢と旨味の共演”のよう。飲み進めるほどに味の深みが増していきます。
地元の居酒屋では、「ママカリ+燦然」が定番中の定番。これを体験せずして岡山地酒は語れません。
冷酒でも燗でも合う、万能ペアです。
④備前牛ステーキ
岡山のブランド牛「備前牛」は、肉の旨味と脂の甘みが絶妙。そのステーキには、濃厚な『萬年雪 森田大吟醸 プレミアム』がおすすめです。
大吟醸の華やかさが、肉の香ばしさと溶け合って、口の中に“上品な余韻”を残します。
赤ワイン代わりに日本酒を合わせる感覚で楽しめる、贅沢な一皿です。
森田酒造の酒は力強いコクを持ちつつ、決して主張しすぎない。肉の旨味を引き立ててくれるんですよ。
倉敷や津山の鉄板焼き店では、この組み合わせを提供しているところも多く、観光客に人気です。
⑤岡山風ばらずし
岡山の郷土料理といえば「ばらずし」。酢飯の上にレンコン、エビ、穴子、錦糸卵などが彩りよく乗った華やかなお寿司です。
この“甘めの酢飯と具材”には、『嘉美心 純米大吟醸』のようなやや甘口の日本酒がピッタリ。
嘉美心のふくよかな旨みとフルーティーな香りが、ばらずしの優しい甘さと美しく調和します。
⑥牡蠣の酒蒸し
岡山は実は牡蠣の名産地でもあります。特に日生(ひなせ)や牛窓の牡蠣は、身が大きくて濃厚。
この牡蠣を地酒で蒸す「酒蒸し」は、まさに地酒のための料理といっても過言ではありません。
おすすめは、『十八盛 朝日純米大吟醸』。ふくよかな旨味とキレの良さが、牡蠣の塩気とミルキーさを引き立ててくれます。
蒸している最中の香りも最高。立ちのぼる湯気に、ほのかな日本酒の香りが混ざり、まさに“岡山の冬のごちそう”です。
寒い夜に一杯の十八盛と酒蒸しを味わえば、心までほっこり温まりますよ。
岡山の日本酒好きに訪れてほしい蔵元スポット5選
岡山の地酒は、造り手の土地と心を知ることで、さらに味わい深くなります。 では、それぞれの酒蔵の魅力を旅するように紹介していきましょう。
①辻本店(御前酒)真庭市
岡山北部・真庭市勝山の古い町並みに佇む「辻本店」。創業は1804年、御前酒のふるさとです。
町全体がまるで江戸時代にタイムスリップしたかのような風景で、白壁と格子戸の並ぶ通りを歩くと、ほのかに酒の香りが漂います。
蔵では、代表銘柄「御前酒 美作」を中心に、ここでしか買えない限定酒も。見学は事前予約制で、杜氏の案内付きで蔵の内部を見られます。
試飲コーナーでは、季節ごとの新酒や限定生酒を味わうことができ、旅の疲れを癒してくれます。
アクセスはJR中国勝山駅から徒歩10分。観光にもぴったりなロケーションです。
②多胡本家酒造場(加茂五葉)津山市
津山市加茂町の自然に囲まれた場所にある「多胡本家酒造場」。創業は寛政2年(1790年)という老舗中の老舗です。
この蔵の魅力は、まさに“清流と山の静けさ”。敷地の横を流れる加茂川の水を仕込みに使用しており、蔵の空気まで澄んでいます。
代表銘柄『加茂五葉 大吟醸』は、蔵限定の超希少酒。見学者限定で販売されることもあります。
アクセスはJR津山駅から車で約30分。公共交通で行く場合は津山駅からバスを利用すると便利です。
のどかな田園風景の中で味わう一杯は、まさに“癒しの地酒”です。
③森田酒造(萬年雪)津山市
同じく津山市にある「森田酒造」は、創業以来200年以上にわたって手造りを貫く小さな蔵です。
『萬年雪 森田大吟醸 プレミアム』は、年に数回しか出荷されない幻の酒。店頭に並ぶことも少なく、出会えたら奇跡と言われています。
蔵の外観は歴史を感じる木造建築で、まるで古民家のようなぬくもり。店内には昔ながらの酒道具が並び、職人の魂を感じられます。
試飲も可能で、杜氏が直接お酒の話をしてくれることも。静かな時間の中で飲む一杯は格別です。
JR津山駅からタクシーで約10分。津山観光の途中に立ち寄るのもおすすめですよ。
④丸本酒造(竹林・かもみどり)浅口市
浅口市鴨方町にある「丸本酒造」は、“環境と調和する酒造り”をモットーに掲げる蔵。
蔵の周囲には美しい竹林が広がり、その景観がまるで絵画のよう。自然の恵みと共に生きる蔵の哲学を感じられます。
代表銘柄の『竹林』シリーズは、蔵の名前と風景から生まれたもの。『竹林 かろやか』や『かもみどり 純米』など、清らかな味わいが特徴です。
見学では、酒造りに使われる地下水や発酵タンクも見られ、環境循環型の酒造りを学ぶことができます。
アクセスはJR鴨方駅から車で約10分。予約すれば杜氏さんの案内も受けられますよ。
⑤菊池酒造(燦然)倉敷市
倉敷美観地区からほど近い場所にある「菊池酒造」は、“雄町米のスペシャリスト”として全国的に知られています。
『燦然 特別純米 雄町』は、その名の通り雄町米を使った深い旨味が特徴。蔵ではここでしか買えない限定ボトルも並びます。
外観は白壁と木の格子が印象的で、倉敷の町並みに自然に溶け込む美しさ。試飲コーナーでは、甘口から辛口まで幅広く楽しめます。
倉敷観光の際には、ぜひ立ち寄ってみてください。アクセスはJR倉敷駅から徒歩約15分です。
歴史とモダンが調和した蔵の空気の中で飲む地酒は、まさに“倉敷の心”そのものです。
まとめ|岡山でしか買えない日本酒の魅力を味わおう
| 岡山でしか買えない日本酒8選 |
|---|
| 御前酒 純米 美作(辻本店) |
| 加茂五葉 大吟醸酒(多胡本家酒造場) |
| 萬年雪 森田大吟醸 プレミアム(森田酒造) |
| かもみどり 純米酒(丸本酒造) |
| 竹林 かろやか(丸本酒造) |
| 嘉美心 純米大吟醸(嘉美心酒造) |
| 十八盛 朝日純米大吟醸(十八盛酒造) |
| 燦然 特別純米 雄町(菊池酒造) |
岡山の地酒は、ただの「お酒」ではありません。 それぞれの蔵が土地の恵みを生かし、雄町米と名水、そして職人の技を融合させて生まれた“岡山の文化”そのものです。
御前酒のキレ、嘉美心の甘み、燦然の深み——どれも飲むたびに土地の景色が思い浮かびます。 そして、現地でしか出会えない限定性が、旅の価値をさらに高めてくれるんです。
観光ついでに蔵元を訪ね、杜氏さんと会話しながら手に入れた一本は、きっと一生忘れられない味になるでしょう。
岡山でしか買えない日本酒には、「その場所に行く理由」が詰まっています。 旅と一緒に、ぜひ“地酒の物語”を味わってくださいね。
